便利な車(マイカーや社用車)に慣れた生活を送ると、公共交通機関を利用した場合に比べた多くのメリットに全く気付かなくなります。その中で特に大切なのは「時間のメリット」です。どれだけ多くの時間メリットがあるかを分析して考えると、公共交通機関を積極利用すべきに気付きます。
時間の節約と有効活用ができる
早朝や夜中を除くと、電車の方が圧倒的に早く目的地に着く事が出来る場合が多いでしょう。
稀に起こるトラブルを除き、線路の上は渋滞しませんので、定刻に到着するので時間厳守です。
車を運転していては出来ない行為、新聞や書籍を読む事が出来るので、時間を有効活用できます。
本当の細切れの時間であっても、スマートフォンで最新ニュースを拾い上げる事もできます。
有効活用できる時間は?
通勤通学の往復と、仕事での移動時間は、1日に数時間にも及ぶ人が多いはずです。
例えば1日に2時間の移動時間があるとすると、休みの日を除く1か月では40時間で、1.7日です。
1年では480時間に達するのですが、これは20日に相当します。一生だと何日でしょうか。
19歳で大学生に、23歳で社会人になりますが、65歳で定年退職した場合、47年あります。
1年で20日ですから47年だと940日になるので、2.57年と言う時間を節約できるのです。
2.57年の中身を考えてみる
2.57年とは驚きですね。電車やバスで移動する時間で、凄い時間を有効活用できるのです。
自家用車や社用車で移動する場合は、渋滞などの影響を受けるので、もっと時間をロスしています。
そう考えると、公共交通機関を利用するよりも遥かに多くの時間をロスしている事が解ります。
次に公共交通機関の利用で有効活用できる時間の中身を考えてみたいと思います。
労働生産活動に従事する一生涯では2.57年の時間が、移動に費やされていました。
2.57年と言う表現が解かり難いので、もう一度940日に置き換えて考えます。
私達の毎日は、およそ8時間寝て、身支度をして学校や職場に行き、帰宅後の諸生活を送ります。
学生でも社会人でも、就学や労働、諸生活に要する時間がほとんどで、何かに充てる時間があまりありません。
死に物狂いで勉強や運動、研究、自己研鑽に充てる時間を確保しても、何時間レベルです。
もし1日のうち8時間を、そのような時間に充てる人でも、1日の3分の1に過ぎないのです。
940日は、ロスタイムを含まない時間なので、正味の試合時間は、その3倍になるのです。
940日×3=2820日ですから、365日で除すると、7.7年の生活時間に匹敵します。
現実ラインで考える
受験生でも1日8時間の勉強をする人は少なく、やり遂げる人は名門校に合格して行きます。
普通の人にはかなりハードルが高い目標値で、それを継続する事は、またハードルが上がります。
でも細切れの時間を有効活用して自己研鑽に充てたら、最大で8年近い年月が節約できるのです。
1日のうち3時間を有効活用するならば、その8倍になるので、なんと20.6年になります。
人生が80年だとすると、その4分の1に相当する時間を逃さないので、100年生きるのと同じです。
さらに増える時間メリット
事故やトラブルがない限り、公共交通機関は目的地まで定刻通りに、私達を運んでくれます。
一方でマイカーや社用車での移動では、その時の交通事情による時間ロスが生まれます。
私が暮らす大阪府池田市から大阪梅田駅まで、阪急電車での所要時間は17分です。
道路が空いている夜間や早朝でも30分近くかかり、昼間であれば約1時間を要します。
電車に比べて最大3倍の時間が消費されている事から、多くの時間ロスが出ている事が解ります。
車移動で発生するロスタイムは最大3倍なので、60年を超える時間を活用出来なくなるのです。
時は金なり
英語圏の故事成語でも「TimeIsMoney」と言うように、時間は大切な資源です。
私達には多くの時間があるようですが、人はみな与えられた天寿の中で生きていて、これは有限です。
ゆっくりと過ごす時間も必要ですが、時給1000円の人が仕事を止めると、稼ぎはゼロです。
実労働時間に値する940日は22,560時間で、時給換算すると2千万円以上の価値になります。
時間価値を知るべき
自己研鑽や研究、情報収集に使う時間が直接的に時給換算されることはありませんが、それは次に進むステージの礎になります。
人はみな、生まれてから死ぬまでに与えられた時間は個々様々ですが、限りがあります。
限りある時間をどう活用したかで、人生の豊かさが変わると言っても言い過ぎではないでしょう。
無駄な時間を排除して、その時間を自己成長のために使う人だけが、豊か(裕福)な人生が待っているのです。