よく「食」べる

夏の風物詩「土用の丑の日のうなぎ」栄養価を再確認して食べる意義を知ろう

土用の丑の日に日本人が食する「うなぎ」はなぜここまで珍重されるのか。体力を消耗する過酷な夏場に、バテないスタミナを与えてくれる「うなぎ」が持つ栄養価に支えられるからです。はたして「うなぎ」はどんな栄養価を持っているのか、これを再確認し、健康維持と増進に役立てましょう。

うなぎに含まれる栄養素

うなぎはビタミンA、B1、B2、D、Eだけでなく、DHA、EPA、コラーゲン、ミネラルなど大切な栄養素を豊富に含みます。

ビタミンA群、B群の含有量は豊富で、人が一日に必要とする量を1尾で摂取する事が出来るほどです。

ビタミンAはチーズの約3~4倍、たまごの約5~6倍、ビタミンB1はほうれん草の10倍近く含んでいます。

魚体からは動物たんぱく質を、骨からはカルシウムを摂取する事ができ、ご飯と共に食べるとでんぷん質が補われます。

完璧な食材とまでは言えなくとも、かなり理想的な栄養素をバランスよく摂る事ができるからなのです。

ビタミン群の弾薬庫

ビタミンが豊富な食材は野菜や果物が挙げられますが、肉や魚にも豊富に含まれています。

ビタミンA

魚類であるうなぎには、ビタミンAが豊富に含まれ、骨歯発育の促進と、風邪予防効果も期待されます。

ビタミンAは眼力維持栄養なので、視力に不安がある人や、老眼が始まる世代は積極摂取したいものです。

脂質と共に摂取すると相乗効果が上がるビタミンA、脂が多いうなぎに奇跡的に多く含まれています。

ビタミンB1

ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える時、酵素を助ける補酵素の役わりを果たします。

ビタミンB1が不足すると、糖質をエネルギーに変換(代謝)することが出来ないので、エネルギー不足になるのです。

ビタミンB2

ビタミンB2は、脂質をエネルギーに変える時、酵素を助ける補酵素の役割を果たします。

ビタミンB2が不足すると、脂質をエネルギーに変換(代謝)することが出来ないので、肥満がちになるのです。

またビタミンB2は皮膚の代謝に必要で、これが不足すると肌荒れを起こし、口内炎ができやすくなります。

ビタミンD

ビタミンDはカルシウムの吸収を促進するだけでなく、カルシウムの吸収に欠かす事ができません。

ビタミンDが不足すると骨の代謝が促進されず、骨粗鬆症を招き、骨や歯が弱くなってしまいます。

骨や歯を強くするためにビタミンDを豊富に摂取すると、イライラを防止、抑制するので精神的に安定します。

ビタミンE

ビタミンEは、抗酸化作用、老化防止効果があるので、若返りのビタミンと言われます。

体内の活性酸素による細胞酸化が進みますが、ビタミンEは自分が犠牲になって活性酸素を除去します。

若々しさを維持するためにビタミンEを豊富に摂るべきで、細胞の老化や成人病の防止抑制にもつながります。

必須脂肪酸

DHAとEPAは、魚の脂、特に青背の魚(サバやイワシ、さんまなど)に多く含まれている事が知られています。

これはうなぎにも豊富に含まれている記憶力アップ、血液サラサラ効果を期待して頂きたいところです。

DHAは脳や網膜など神経細胞に多く含まれている事が判り、摂取すると頭が良くなると考えられています。

EPAは血液の状態を正常に保ち、血栓ができにくくする働き(血液サラサラ)を持っています。

血栓ができにくい状態は、高脂血症を予防し、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞の予防にも効果があるのです。

DHAとEPAは人間の体内で生成する事ができない必須脂肪酸で食物から得るしかありません。

コラーゲン

うなぎにもコラーゲンが豊富に含まれますが、ほかの魚と同じように皮に多く含まれます。

しかしうなぎは、身の部分にも繊維コラーゲンを含んでいるので、皮はちょっと苦手と言う人も安心。

コラーゲンは美の根源として女性から大変に人気があり重んじられる栄養素です。

皮膚の70%がコラーゲンで出来ているので、女性だけでなく男性にも健康な肌を維持するためには欠かす事ができません。

50kg程度の標準的体格の女性であれば、体内のコラーゲンは3000g程度なのだそう。

これらが新陳代謝をするので、十分足りるように内側から供給してあげなければなりません。

嫌がらずに皮も食べる習慣を付けましょう。程よく焼かれた皮は香ばしくて美味しいですから。

うなぎは低カロリー

旬の時期であるかどうか関係なく、いつもうなぎは結構脂がのっている状態にあります。

その割には意外なほどカロリーは低く、標準的なうなぎの大きさを150gから200gだとします。

100g当たりのカロリーは281kcalなので、1尾あたり421kcalから562kcal程度です。

相当大食いの人であれば別ですが、1尾全部を食べるにはきつく、2人で1尾くらいがちょうどいいです。

ですから実際にうな丼やうな重で摂るカロリーは210kcalから280kcal程度で収まっているのです。

年齢や運動量にも因るのですが、30歳から50歳までの男性は2650kcal、女性は2000kcalが1日の目安です。

どうでしょう?1日の目安の数値に比べても10分の1程度。実はうなぎは低カロリーだという事ができます。

ABOUT ME
TOMCAT78
人を幸せにする「美味しい情報」を届け感動を共有したい!