すでに最大瞬間風速54.5mを観測した台風9号は北上を続けながらさらに発達する見通しで、沖縄本島付近を通過する頃は最大瞬間風速が60mを超える可能性が十分にあるとの事。自動車や大型トラックが横転し、電柱や鉄塔、木造家屋の倒壊が出始める規模の勢力に厳重注意が必要です。
台風9号
大型で非常に勢力が強い台風9号は9月1日午前4時現在において、久米島の西南西40km付近を時速25kmで北上し、沖縄本島、先島諸島に接近しています。
名称 MAYSAK(メイサーク)
大きさ 大型
強さ 非常に強い
速度 時速25km
中心気圧 940hPa
最大風速 中心付近で45m/s
最大瞬間風速 65m/s
暴風域 185km
強風域 東側560km西側440km
暴力的な風を伴う
沖縄本島の一部ではすでに暴風圏に入っており、那覇市内では風速44mを記録しています。
久米島空港では54.5mの風速を観測しており、勢力を上げ続けているので、60mを記録する可能性があります。
2018年台風21号は関空連絡橋にタンカーが衝突する被害が出ましたが、58mの風速でした。
2019年台風15号は千葉市内で最大瞬間風速57mを観測し、多くの電柱や鉄塔が倒れました。
ゴルフ練習場の周囲を囲うネットが風を受け、重量鉄骨の支柱が倒壊し、付近の住宅に深刻な被害が出たのも2019年でした。
沖縄地方の方々本当に気を付けて
言われなくても気を付けるけど、この期に及ぶと何をせよと言うのかと言う心境でおられるかもしれません。
でも今一度できる事を見直して下さい。まずは安全な場所や施設へ避難する事です。
これから明け方を迎える頃、沖縄本島へ最接近しますので、今からでも遅くありません。
沖縄県で6万世帯、12万人余りに避難勧告が出ています。忠実に避難行動を起こしましょう。
過去最大級の高潮が予想され、海上は大きなうねりを伴った猛烈なしけになります。
沿岸部では暴風やうねりを伴う高波、高潮による被害が出る可能性が高いので避難が必要です。
大雨による土砂災害、低い土地の浸水の他、河川の氾濫、増水にも厳重な警戒が必要です。
西日本地方も他人ごとではない
現在までに発表されている台風情報によると、九州西海上を北上し、朝鮮半島付近から大陸に上陸する進路です。
九州北部や五島列島などは暴風域、強風域に入る地域もありましょうし、その他の地域への影響も懸念されます。
現在の予想進路はこの通りです。
でももし進路が東寄りに変化したら、四国、中国、近畿地方などへも大きな影響が出ることになります。
予報精度は年々上がっているので、ほぼ予報通りの進路になるでしょうが、想定外もあります。
2018年には関東地方に上陸しそのまま北上するはずの台風が120°西へ進路変更しました。
関東から東海、中部地方、そして近畿地方まで影響が出る異例の動きを取ったのです。
台風など自然災害は他人ごとだと考えず、自分が遭遇したらどうすべきかを考えておくべきです。
台風発生数が少ない
2020年は現在までにおける台風発生数が例年に比べると大変少ない状態にあります。
近畿地方が多くの台風に襲われて深刻な被害が出た2018年は9月4日の時点で21個でした。
今年は9月1日午前5時時点で沖縄本島付近を北上する台風が9号ですから、発生数は半分以下です。
太平洋高気圧とチベット高気圧のダブル勢力が効いているので台風が日本に近づきにくい状態にあります。
しかし例年通りの発生数ならまだしも、半分以下と極端に少ない点に、本当に不気味さを感じます。