お金やり繰り

私が車を買わなくなった理由を聞くと、バカバカしくて車を買う気が失せます

普通自動車免許を取ったら車を買うのが次の夢です。念願のマイカーを手に入れて彼女とのドライブデートやスポーツ走行を楽しみたいと思う物です。20歳で免許を取った私は20年近く車所有生活をしていましたが、ある事がきっかけで、車所有生活を辞めました。その理由を聞くと車所有を辞めてもいいかなと思うかも知れません。

車の楽しみ方は人それぞれ

今年50歳になった私が免許を取ったのはちょうど30年前の1990年の事でした。

苦しい1年の浪人生活から解放されて大学生になると、一番に運転免許を取りたいと思いました。

最近の若い人たちが車離れしてから久しいですが、私たちの世代は皆こぞって免許を取っていました。

なにせ彼女を作りたい一心で色々格好をつける事を考え、車がなかったら話にならないという感覚でした。

車が欲しかった理由

1980年代後半に流行ったテレビ番組「ねるとん紅鯨団」は懐かしい青春時代の思い出です。

番組出演希望者から選ばれた同数の男女が、カップル成立を目指して互いがフィーリングを確かめ合います。

出演者は思い思いの行動を取りながら、お目当ての相手との距離感を探り、最終決戦を迎えます。

司会者の「とんねるず」さんが進行しますが、一人目の男性出演者が誰に告白するかを求めます。

「〇〇さん、僕と付き合ってください!」と言うと、人気のある女性には「ちょっと待った!」が掛かります。

それは2人に限らず、人気の高い女性には5人から10人くらいの男性が手を上げる事もしばしば。

逆に人気がない女性には、男性から指名が入らないので、今思えば何とも残酷な番組でした。

バブル時代全盛であった当時は、「自慢の愛車」で意中の人の心を射抜く争奪戦になりました。

背伸びして大人の世界を感じたかった私は、「ねるとん紅鯨団」の影響を色濃く受けたのです。

ハイソカーの代名詞「ソアラ」

ハイソカーって何ですか?って聞かれそうですね。昔流行った言葉も今は死語になっています。

ハイソカーとは「ハイソサイエティーカー」の略で、直訳すると社会性が高い自動車になります。

あの当時は「ハイソ」と言われましたが、今の時代なら「セレブ」が近い表現かも知れません。

つまるところ「グレードが高く、高級感あふれる自動車」の事で、特にクーペスタイルが人気でした。

クーペとは、2ドアの車で、ドア窓に支柱がない、または無いようなしつらえのスタイルです。

代表格はトヨタ「ソアラ」で、ホンダ「プレリュード」やトヨタ「セリカ」も人気が高い車でした。

庶民には手が届きにくいグレード、でも無理をすると買えるゾーンなので、セレブとは違う意味合いでした。

私の愛車遍歴

このように免許を取る前から車に大きな興味を持っていた私は、後輪駆動の車が欲しかったのです。

俗にいうFF駆動車ではなく、FR駆動車が欲しかった理由は、「ドリキン土屋」さんに憧れていたからです。

ドリキンとは「ドリフトキング」の略語で、今や廃刊になった「CARBOY」で当時から有名人でした。

長野県と群馬県の県境にある碓氷峠で、FR車の後輪を滑らせて走るドリフト走行を自由自在に操る。

それをしたくて初めて買った車はトヨタの「MR-2」というミッドシップカーでした。

その後「AE86」レビンの3ドアハッチバックと、2ドアクーペを乗り継いでドリフトを楽しみました。

社会人になると大学生には買えなかった「ソアラ」を買って、遅ればせながらハイソの仲間入りです。

社会人になってはドリフトをすることも出来ず、趣向も変わり始めるので、車が一変しました。

トヨタ「ハイエース」を2台乗り継ぎ、最後の車は三菱「デリカ」で、リフトアップ車にしました。

最寄りの陸運支局に構造変更申請を出して認められる、違法改造ではありませんでした。

「デリカ」ロングボディーを6インチアップしていたので、どこに行ってもかなり目立ちました。

車の楽しみ方は、色んな方向性があるなと、20年近い時間の中で感じて来ました。

車を辞めた理由

今から15年くらい前の事ですが、35歳になった時、ふと気づくと愛車にほぼ乗っていませんでした。

その理由は車が嫌いになった訳ではありません。仕事に忙殺される日々が続いていたからです。

仕事に精を出しながらも、趣味の世界も楽しみながら生きていましたが、気づくと仕事が中心になっていました。

朝早くから夜遅くまで仕事をして、土曜も日曜も残務整理やお客様対応をしていると、車に乗る暇がなくなったのです。

それでも愛車に対する愛情が消えないので、長らく売り払うことなく、ガレージに置いていました。

その当時は1か月に1回も乗ることが無い状態で、バッテリーが上がっていることもしょっちゅう。

ここまで愛車に面倒をかけることができないと、「デリカ」ちゃんがかわいそうだと思いました。

車にかかる維持費

私が愛していたデリカは「スペースギア」で、車のローンは全く残っていませんでした。

かかる経費は、税金と保険料、駐車場代だけですが、毎月20,000円に上っていました。

もしローンが残っているとしたら、ほぼ乗らない車に対する毎月の支出額は、70,000円程度です。

買う車によってかかる経費は変わってきますが、ワンルームマンションに住める金額になります。

よく乗るなら別だが

車の維持費がワンルームマンションの家賃に匹敵しても、楽しく乗る機会が多ければ変わります。

最終的に数か月に1回程度デリカに乗る頻度になっていた私は、マイカーを持たない決断をしました。

2か月に一度の場合、1回乗る単価は140,000円、3か月なら210,000円なのです。

車を走らせる経費

車を所有して払う経費は、税金、保険料、駐車場代が主で、オイル交換や消耗部品が挙がります。

でも車を走らせるには燃料代がかかり、高速道路を走る時に求められる通行料金が発生します。

車両総重量が2t(2000kg)を超えるデリカちゃんの燃費は1Lあたり6km程度です。

小型の低燃費カーならば1Lあたり15kmから20kmは走りますし、ハイブリッドカーはそれ以上。

原油先物相場に反比例しているかの現在のガソリン価格では、硬貨を撒きながら走るようなものです。

レンタカー屋さんが羨ましい

ここまで語ってきた私でも、愛車精神はなくなっておらず、叶う事ならば維持したいと思っています。

でも愛車に乗る頻度が数か月に1度まで落ちているならば、必要経費に比べた活用度が低すぎます。

もし3か月に1度の活用頻度であれば、1回乗るのにおよそ21万円を支払っていることになります。

3か月と言うとおよそ90日ですから、89日分の経費を、私は捨てている事になります。

レンタカー屋さんは、毎日フル稼働しているかは別にして、車を遊ばす事がなく利益につなげています。

カーシェア制度はありますが、もしレンタカー屋さんを営む事が出来るならば、そうしたいです。

これを実に感じたのは今から15年ほど前ですが、もう私は車を所有するべきではないと思いました。

 

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