人に媒介する在来のヒトコロナウイルスにはSARS、MERSウイルスも含まれています。人に媒介する6種類のうち、この2種類は新型コロナウイルスと同じ特徴を有している点で注意が必要です。同じ特徴とは何か知っておきましょう。
SARS、MERSウイルスと新型コロナウイルスの特徴は
人々が共存してきたヒトコロナウイルスは6種類あります。
そのうち4種類は昔から人々が付き合ってきたウイルスです。
残された2種類はかつて世間を大いに騒がせたウイルス。
SARS、MERSと新型コロナに見られる同じ特徴は何か?
SARSウイルスを見る
SARSウイルスは2002年に中国で発見されたコロナ感染症です。
当時は大いに話題になりましたが、日本への影響はほぼ皆無でした。
ハクビシン起源説は覆り、今ではコウモリ起源説が有力になっています。
MERSウイルスを見る
MERSウイルスは2012年に中東で発見されたコロナ感染症です。
これも当時は話題になりましたが、日本への影響はありませんでした。
ラクダに媒介するウイルスが人間に伝播し騒ぎになった事で有名です。
隣国の韓国ではMERSウイルスの感染被害に遭いました。
新型コロナとSARS、MERSとの共通点
私達人間は今までずっとコロナウイルスと共存してきた事を知りました。
人から人へ媒介するヒトコロナウイルスは昔から4種類もあったのです。
過去の見地では、コロナウイルスは種族を跨ぐことはありませんでした。
しかしSARSウイルスとMERSウイルスは種族を超えて伝播しました。
SARSはコウモリから、MERSはラクダから人へ感染した例外でした。
今回の新型コロナウイルスは、中国武漢の海鮮市場から発したと言われます。
そして新型コロナウイルスもコウモリから人へ伝播したと言われています。
SARSウイルスと酷似する特徴ですが、種族を跨ぐ特徴が際立ちます。
種族間だけに伝播するはずのコロナウイルスが種を越境して人に伝播しました。
同じ特徴を持つ新型コロナウイルスには、注意が必要である理由がここにあります。
種族を超えるウイルスの猛威
くどくど申し上げますが太古の昔から存在したコロナウイルスは種族を超えない事が原則です。
SARS、MERSと同じように、今回の新型コロナウイルスは種族を超えた点が過去の例外として一致します。
ウイルスは、細胞を持ちませんので、生物に寄生しなければ生きられない特徴があります。
生物がウイルスに感染すると死に至るか、自力で回復して抗体を宿し生きながらえます
抗体を宿した生物に再度ウイルスが入り込んでも、再発する可能性は下がります。
抗体を宿した宿主は、再度入ったウイルスに打ち勝ち、病態化させにくくなるからです。
新型コロナウイルスはSARS、MERSと同じように、種族を跨いで感染拡大した特徴があります。
種族を跨がない原則のコロナウイルスが、種族を跨いで感染を拡大しているのが現実です。
新型コロナウイルスが種族を超える点で、感染力が強いウイルスとして警戒しなければなりません。
種族を跨ぐほど感染力が強い新型コロナウイルスが、重傷者や死者を多く出す事が、疫学、医療の専門家でもない私たちでも、容易に理解できて警戒すべき理由はこの特徴なのです。