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最大瞬間風速54.5mを観測した台風9号を他人ごとと捉えず備えるべき

2020年9月1日に沖縄地方に最接近した台風9号は午前11時現在久米島の北西約130kmの地点にあり、最大瞬間風速を70m/sに勢力をあげています。この勢力の台風が西日本や東日本に上陸していてもおかしくはなく、巨大勢力の台風への備えを過去の事例から再認識しましょう。

史上最大規模の台風9号

9月1日の明け方に沖縄地方に接近していた台風9号は、久米島空港で54.5m/sの最大瞬間風速を観測しました。

さらに沖縄本島へ接近を続け、最大瞬間風速を70m/sまで上げながら、ゆっくりと北上を続けています。

 

名称 MAYSAK(メイサーク)

大きさ 大型

強さ 非常に強い

速度 時速20km

中心気圧 935hPa

最大風速 中心付近で50m/s

最大瞬間風速 70m/s

暴風域 200km

強風域 東側560km西側440km

約6時間でさらに勢力を上げている

今朝お伝えしたブログでは、以下のように記述していました。

速度 時速25km

中心気圧 940hPa

最大風速 中心付近で45m/s

最大瞬間風速 60m/s

暴風域 185km

 

速度が5km/h落ち、中心気圧は5hPa落ちています。風速が上がり、暴風域を広げています。

中心気圧が下がると、周囲との気圧差が大きくなるので、より強い風が吹くような展開になります。

台風の目を中心とした暴風域が15kmも広がっている事は、中心気圧の低下に比例している事から理屈が通ります。

2018年台風21号の記憶

2018年9月4日に近畿地方を襲った台風21号は、各地に大きな被害爪痕を残しました。

午前10時ごろには相当な荒れ模様になり、正午ごろから昼過ぎにかけて大阪ではピークを迎えました。

関西国際空港連絡橋にタンカーが衝突した事故は有名で、十三大橋を渡るトラックが横転して落下寸前になりました。

マンションの屋根が吹き飛ばされ、飛来物で電線が切れてショートし、火花が飛ぶ光景が動画で伝えられました。

泉南地域では何日も停電が続き、私の居住地に近い豊中市でも4日以上停電していました。

木々や電柱がなぎ倒され、ビルやマンション、家屋には甚大な被害がもたらされました。

工事現場の足場が倒壊している光景さえ珍しくないほどの強風被害を受けた記憶は古くありません。

実際に見た被害光景

極めて強い勢力の台風が近畿地方に上陸すると報じられていたので、多くの人が外出を控えました。

建築業を営んでいる私の所には、午後2時過ぎ頃、顧客からの被害報告が入り始めました。

窓から様子を確認していると、飛ばされてきた物が水平に移動しているので、外出は自殺行為です。

午後3時を過ぎたあたりから風が鎮まり始めたので、被害報告が最初に入った高槻市へ向かいました。

池田市石橋は停電していませんでしたが、石橋阪大下交差点を南下したローソンは消灯していました。

中国自動車道沿いの中央環状線に入ると、道路には様々な物が散乱し、通る車両はまばらです。

島熊山や柴原の信号が機能していないので、豊中市で停電が起きている事が解りました。

 

多くの人が出控えていたので、信号機が機能していなくても、交通渋滞が起きません。

スイスイ進んで茨木市に入ると、東証一部上場企業の日東電工本社ビルに架けられた足場が倒壊していました。

車を進める道路には落ちて割れた瓦が散乱しています。割れた瓦片は鋭いので踏むとパンクします。

甚大な被害の台風一過では、タイヤのパンクでJAFを呼んでも来てくれるはずはありません。

道路に散乱したタイヤ片を踏まないよう、慎重に運転していた記憶がよみがえります。

高槻市に入ると、今城町の立派なカーディーラーのショールームガラスが粉々に割れていました。

飛来物がガラスに当たって割れたのでしょう。1箇所割れると、そこから吹き込んだ風の風圧で、全てのガラスを割り尽したのです。

高槻市の国道171号線沿いには多くの大企業の拠点があり、惨憺たる被害を受けていました。

2018年台風21号は

私の母は、「お母さんが中学生の時に来た第二室戸台風以来経験したことない」と言います。

今年73歳の私の母が当時中学生だった50年前は、若者ではない私でも経験していません。

千葉県や長野県で未曽有の被害を及ぼした2019年台風15号は、最大瞬間風速が50m/s台でした。

最大瞬間風速70m/sの威力

50m/s台の風速でも、ほとんどの人が恐怖を感じたので、70m/sの恐怖感は想像できません。

50m/s台の強風は、駐車場区画の中央に止めて私の車がずれていた程です。

それが70m/s台に達すると、大型トラックでさえ横転し、鉄塔や電柱、街路樹は倒れまくるはずです。

間もなく台風10号が発生する

小笠原諸島付近にある熱帯低気圧は、9月1日中に台風に発達し、本州に上陸する見通しです。

スーパーコンピューターを用いた世界各国の台風進路予測によると、今現在進路が不明確だそうです。

小笠原諸島は東京都の真南ですが、西に向かった後、北上する見通しだと報じられています。

可能性が高い進路は

東海や中部地方から、近畿地方に上陸する可能性が高い事を、各国が予測しています。

今年は台風発生件数が少ない上に、太平洋高気圧とチベット高気圧が日本への台風襲来を阻んできました。

でも季節は進み今は9月で台風シーズンです。西日本や東日本のどこに来ても不思議ではないのです。

災害時の不便を考えよう

大阪府豊中市でも4日以上停電する地域がありました。電気はあらゆる生活施設を麻痺させます。

夜になると何も見えなくなるばかりか、電気に頼る設備が機能しなくなる不便さを解りますか?

電動ポンプで高架水槽に水を汲み上げる賃貸マンションでは、汲み上げるポンプが止まります。

しばらく水が出ても、蛇口から水が出なくなり、トイレの後に水を流す事すら出来なくなるのです。

近所のコンビニにトイレを借りに行こうとしても、停電によってコンビニは閉店しています。

極度に尿意や便意を催している時に、地域の頼りであるコンビニが機能不全では、どうしようもありません。

巨大台風への備えは

 

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