パスタとピザが驚きの美味しさ！兵庫県篠山市にある「クワモンペ」がメニューに載せる２種類のパスタと、１８種類用意されているピザは、噂に違わぬ美味しさでどれも外れなし。この味のクオリティーはイタリア人ですら唸るレベルでしょう。ぜひ足を運んでご賞味いただきたい。
こんな人におすすめ
- 京阪神から近場のドライブで自然環境とグルメを楽しみたい
- リゾート気分を味わえるピッツェリア（リストランテやトラットリア）が好き
- ピッツェリア（リストランテやトラットリア）の開拓に余念がないイタリアン通
- 美味しいイタリアンなら多少の郊外エリアでも少々の順番待ちも気にしない
お出かけしたくなる春
冬の厳しい寒さが緩み始め、うららかな日差しに包まれ始める３月になると、フキノトウが芽吹き始め、様々な山菜を楽しめる季節です。
朝採れ野菜の直売所目当てに能勢から篠山方面へ車を走らせていると、１１時前くらいには空腹感に包まれました。
篠山市は多くの美味しいお店が軒を連ねる街ですが、開拓精神を出して、知らないお店をスマホで探すと「クワモンペ」という高評価なイタリアンレストランが出てきました。
イタリアンが好きな私に迷う余地はありませんが、唯一の欠点はワインが飲みたくなる事。車で出かけているからそれは無理。
あぁ～辛い。車でアクセスしなければならない郊外のお店は、ここが悩みのポイントになりますが、ぐっと我慢します。
クワモンペ（ＫｕｗａＭｏｎｐｅ）
篠山市を横断する国道３７２号線から少し南へ走ったところにあります。大阪方面からくる場合は、県道１２号線＜川西篠山線＞を北上してもいいでしょう。
所在地：兵庫県丹波篠山市曽地中586-7
ほとんどの人がナビゲーションかｇｏｏｇｌｅマップを見ながら行くと思いますので迷う事はありませんし、お店が視界に入り始めるとすぐに判ります。
評価の高いお店だけに、いつも来店者が多い状態が続いているので、「ここだ」とすぐに確信が持てます。
お店の佇まい
離合が難しいくらい幅員が狭い未舗装の導入路ですので、出てくる車に注意しながら侵入して下さい。
駐車場はニジマスが釣れそうな雰囲気（勝手な想像です）がするきれいな池のほとりにあります。
敷地の奥にはログハウス風の建物もあり、さながら信州のペンションにでも来たかのような環境です。
店の敷地に入ると、すでに多くの来店者が順番待ちをしています。待ち時間は辛いですがテンションはマックス。
美味しいお店には必ず行列ができますね。そうでないお店はすぐに入る事ができますから、気分アゲアゲです。
入り口に用意されたリストに、名前と人数を記帳し、店内席かテラス席かの希望欄に印をつけます。
順番を待っている間にお店の佇まいを拝見します。元々あった古民家を改築または移築したのでしょう。
相当手入れをした店舗である事は、筋が通ったいぶしの地瓦と大棟に積まれた熨斗瓦の段数から屋根の格式を伺うことが出来ます。
曲面が美しく可愛らしいし石窯と、燃料になる薪が積まれた棚は欧州そのものですが、なぜか溶け込んでいます。
日本建築の不思議なところですね。基本構成が「和」でありながら、違和感なく「洋」を受け入れる包容力があります。
メインメニューを確認
ＰＩＺＺＡ
マルゲリータ（トマトソース モッツァレラ バジル） 1,300円
カチョカヴァッロ（トマトソース 燻製モッツァレラ） 1,500円
あらびきソーセージと玉ねぎ（トマトソース モッツァレラ ソーセージ 玉ねぎ） 1,600円
マリナーラ（トマトソース にんにく オレガノ モッツァレラ） 1,300円
あらびきソーセージとにんにく（トマトソース モッツァレラ ソーセージ にんにく）1,600円
カポナータ（トマトソース モッツァレラ 野菜）1,500円
ジェノベーゼ（トマトソース バジルソース モッツァレラ プチトマト）1,600円
アンチョビとトマト（トマトソース モッツァレラ アンチョビ プチトマト）1,500円
アンチョビとにんにく（トマトソース モッツァレラ アンチョビ にんにく）1,500円
えびのピッツァ（トマトソース モッツァレラ えび パルメジャーノ）1,500円
カチョカヴァッロとにんにく（トマトソース 燻製モッツァレラ にんにく）1,500円
ビスマルク（トマトソース モッツァレラ 温泉たまご ベーコン）1,500円
クワトロフォルマッジ（蜂蜜付＋￥50）1,700円
（ブルーチーズ モッツァレラ ウォッシュタイプ ハードタイプ）
カチョカヴァッロとソーセージ（トマトソース 燻製モッツァレラ ソーセージ）1,600円
フンギ（トマトソース モッツァレラ きのこ ベーコン）1,500円
生ハムとモナミチーズのＰＩＺＺＡ1,900円
Pasta
トマトソース（ベーコンと野菜）のスパゲッティ1,200円
ジェノベーゼ（ベーコンと野菜）のスパゲッティ1,200円
Salad＆Soup
シーザーサラダ850円
アボガドとトマトモッツァレラチーズ1,200円
ベーコンと温泉たまごのシーザーサラダ1,000円
カプレーゼ（日向牧場のモッツァレラ）1,400円
グリーンサラダ350円
本日のスープ
（M/Sサイズ）500円/350円
どれを注文するべきか悩む
欲張りな性格の私は、何を食べるにせよ、多くの種類を味わいたくなります（みなさん同じかも・・・）。
１回の来店で全部を味わい尽くす事はまず無理ですが、工夫によって数を増やす事は出来るはず。
私はいつも４人で行動しているので、分け合えば、少量ずつ多くの種類を味わうことが出来ます。
実際に出てくるパスタの量やピザのサイズから、４人から６人でシェアするのが最適です。
パスタはいかようにも小分けできますが、ピザの切り分けにはあまり融通が利きません。
奇数人でシェアする場合は悩みます。出来なくはありませんが、分度器が欲しくなります。
どれが美味しい？
まだ来店回数は３回で全てのメニューを制覇していませんが、結論を述べると、どれも美味しいです。
４人で、ノンアルコールビール２本、パスタ２種類、ピザ２種類、そしてサラダを１種類注文しますが、いまいちだと感じたことがありません。
私は、「トマトソース（ベーコンと野菜）のスパゲッティとジェノベーゼ（ベーコンと野菜）のスパゲッティ」を基軸にします。
ピザは王道の「マルゲリータ」と「クワトロフォルマッジ」にしました。
ピザの多くはトマトソースですので、被らないよう、トマトソース由来ではないピザにしたかったからです。
私の感覚は参考程度にして下さい。メニュー表を見て、「これが食べたい」と思う物を注文したら良いでしょう。
余談
ノンアルコールビールの注文に、お酒を飲むことが出来ない女々しさを指摘されそうですが違います。
食前に頂く炭酸飲料は胃の刺激になり、消化胃液が多く分泌され、食欲増進の効果を狙ったものです。
少人数の工夫
お一人やお二人で行かれる方も多いでしょう。分け合って種類を楽しむ事が難しいグループです。
そんな方は「お昼時」に行くことを勧めます。有難い「ランチメニュー」があるからです。
ランチメニューは平日限定ですが、１５００円のコースは、少人数でも間違いなく満足させてくれます。
賢い利用方法
なにせ何を頼んでも美味しいパスタ、ピザ、サラダをお目当てに、来店者が溢れかえっています。
人気店って凄いですね!お世辞にも都会とは言えない郊外、はっきり言うと結構な田舎です。
公共交通機関でのアクセスが難しい立地条件ながら、昼時の待ち時間は１時間を超える程です。
予約をすれば待ち時間はなくなりますが、お店の方針です。予約受付はしてくれません。
開店と同時に行ってみると、来店者は数組で、お店の規模から待ち時間はありませんでした。
１０時３０分はちょっとお昼ご飯には早いのですが、自分の行動を変えれば十分に対応する事が出来ます。
いつもより朝１時間から２時間早く起きればいいだけです。誰でもできる事で簡単です。
明日名店の「クワモンペ」に行くのだと思うと、前の日の寝付きが悪くなる人もいるかも知れません。
睡眠時間が短くなってしまう人もいるでしょう。でもその分次の夜はぐっすり眠る事が出来るメリットがあります。
KUWA MONPE（クワモンペ）基本情報
兵庫県丹波篠山市曽地中586-7
０７９５－５６－３９２０
10：30～18：00（L.O.17：40）
平日限定ランチセット10：30～15：00
木・金定休
昼～２０００円、夜～４０００円
Paypay支払可能
実食感想
まずはノンアルコールビールでのどの渇きを癒し、炭酸の刺激で食欲全開の胃を作っておきます。
前菜に出てきたアボガドとトマトモッツァレラチーズのサラダを頂きます。
甘くて果肉も厚く、果汁いっぱいで芳醇な香りに包まれるトマト。
モッツァレラチーズにみずみずしいバジルと共に、エクストラバージンのオリーブオイルをたっぷり絡めます。
湿度が低く優しい日差しの６月初旬の空気も相まって、店内席なのに地中海沿岸のオープンテラスにいるような気分。（私はヨーロッパには行ったことが無く、聞きかじった地中海のイメージで言っているだけをお許しください）
前菜のサラダをワインと共に頂けたら、至福の時間になった事でしょう。（諦め悪い性格がまた出ます）
続いてトマトソースのスパゲッティーが出てきました。パンチェッタとバジル、ベビーリーフがアクセント。
パスタは全粒粉タイプで、コシと張り、モッチリ感があって、火の通り加減がちょうどいいのです。
会話を楽しみつつ、４人に均等に配分されるよう時間をかけながら食べていても、触感が変化しません。
自家製で手打ちのパスタであれば小麦粉、製麺所による既製品なら仕入れ先が知りたくなります。
ほどなくジェノベーゼスパゲッティーが出てきました。惜しみなく絡められたバジルソースに目が奪われます。
想像ですが、このバジルの香りは、自家菜園で栽培した路地物でしょう。ハウス栽培ではないはず。
オリーブオイルがふんだんに絡まっていても、しつこさが全くなく、最高級のオイルだと解ります。
ジェノベーゼを食べ尽す直前に、マルゲリータピザがテーブルに運ばれてきました。
店の主人とスタッフは、私たちグループが食べるペースを見測っていたのでは？と思うタイミングです。
やや厚手のピザ生地ですが、たっぷりのチーズとトマトがマッチし、口触りが最高です。
テーブルに常設された、唐辛子が漬けられたオリーブオイルを、お好みで掛けながら頂きます。
地中海性エスニックはパスタやピザの旨味をこんなに引き出すのかと笑みがこぼれ落ちそうです。
締めには「クワトロフォルマッジピザ」が出てきました。次はどんなピザかと期待が膨らみます。
ブルーチーズ、モッツァレラチーズ、ウォッシュタイプ、ハードタイプの４種のチーズが載っています。
だからクワトロなんですね。種類の違う４つのチーズでも、火の通り加減が均一でうまく焼かれている。
なにより４つ組み合わされたチーズが複合的に作る風味とコクは絶妙なバランスでした。
暑さ寒さが穏やかな季節は、コロナ禍でもあるので、気持ちの良いテラス席がお薦めです。
篠山市クワモンペ（ＫｕｗａＭｏｎｐｅ）まとめ
兵庫県篠山市は、黒大豆枝豆、猪肉に代表される、豊かな農産物とジビエに出会える街です。
黒大豆枝豆の芳醇な香りと味わい深いコクを知ると、普通の枝豆では物足りなくなります。
猪肉の旨さも格別ですね。その理由は、猪は養殖されていない動物の油が肉に織り交ざるから旨いのです。
食材の宝庫である兵庫県篠山市に根付くクワモンペ（ＫｕｗａＭｏｎｐｅ）のイタリアン料理のレベルは推して知ることができます。
完成度が高い水準のパスタやピザを提供する店を、群雄割拠の都会で探す事も難しくはありません。
何が違うのか、都会とは違う自然豊かな環境に包まれて、最高に美味しいイタリアンが楽しめる事です。
１０月には篠山城の広場でお祭りが催されます。猪肉を挟んだ「丹バーガー」をご存知でしょうか。
丹波篠山として知られる当地では、地元の人たちが山の恵みとして、猪の肉を愛してきました。
そんな山の恵み、土壌の恵みを、自然と共存しながら頂いてきた篠山市に根差すクワモンペ（ＫｕｗａＭｏｎｐｅ）は都会の店と一線を画します。
信州に構えるペンションであるかのような周辺環境に佇むお店は、都会のイタリアン店では味わえない雰囲気を来店者に提供してくれます。
私は全てのメニューを食べ尽すまで必ず訪れるでしょう。食べ尽す日が来ても確実にリピートしたくなるお店です。
